パワハラになるような業務量、業務の範囲とは?

パワハラに関する悩みで多いのは、上司の高圧的な態度というものもあるのですが
実は上司の人柄云々というより、業務に関して「これってないよな?!」と感じているものも
多いのが現状です。

業務の「これってないよな?!」は具体的には業務の量と内容。

ではどのような業務がパワハラの対象となるのでしょうか?

「業務の適正範囲」とは

日本の企業でよくあるものに「これも仕事のうちだぞ」というものがあります。

例えば、他人とのコミュニケーションが苦手でも、会社で出社時や退社時、同僚や上司に
挨拶をすることは「仕事のうち」と言って差し支えないでしょう。

しかし、始業時間は8時なのに、新入社員には7時からの出社を命じて強制する(しかも無給)とか
他にも飲み会で新入社員には必ず何か芸をすることを強制する…となるとどうでしょう?

ありがちですが、これはNGですよね。

はっきり言うと、こんなのは仕事における適正な業務の範囲とは言えません。

また、こちらはただ1回のことで、裁判でも損害賠償請求が認められたケースですが
60代の女性社員に、営業成績の不振を理由にして社内研修時に、問題がありました。

こうした「業務と関わりがないのにさせられること」について、日本の企業はまだまだ甘い部分が
たくさんあります。

営業職の人が、社内の飲み会で「飲めない奴は営業じゃない」と飲酒を強く求められることは
まだまだ日常茶飯事です。

「仕事のうち」と言えるのは、本当にその業務が今後の自分の仕事にプラスの影響を出せる
ことにのみ言えることでしょう。

飲酒は「飲めたら成績が良くなる」とか「営業として1人前になれた」と思われがちですが
何かを売る(営業)の業務と飲酒は関係ありませんし、社内の規定にも雇用関係を結んだ時の
契約書にも、飲酒をすること、などはないはずですからね。

自分自身も「仕事のうち」で済ませて波風を立てないことをしていると、それがパワハラの
温床にもなりかねません。
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「業務量」の適正な範囲とは

現在の日本企業は、効率化や人件費削減のために、多くの社員を削っています。

そのため、一人一人の業務量は「ベース」として一杯一杯という企業がたくさん
あります。

特に零細企業においては、パワハラとか言うよりも、企業の人みんながこなせきれない
業務に日々あえいでいる時もあります。

そんな中で、この業務量はパワハラだ!と訴えることは難しいかもしれませんが
それでもやはり、人間にはこなすに可能な業務の量というものがあります。

毎日深夜まで残業しても終わらない量や、誰かひとり、または1部の人のみに
偏っている業務量は会社として異常です。

就業時間内に明らかに終わらない業務の量を継続的にこなすよう求められ、しかも
残業代も支払われない状況はパワハラ以外の何物でもありません。

締切や納期、決算期に仕事量が増加するというのは、いずれの企業でもあることかも
しれませんが、継続的な期間で膨大な仕事量を求められる場合、それはパワハラの被害と
して考えることをしてみてください。